健康診断の受け方・活かし方

・「健康診断、退職してから受けてないな」
・「毎年受けてますよ、結果は何かが引っかかってたけど良く分からないです」
・「受けてないよ、でも毎月病院に通って薬もらってるから大丈夫でしょ」

 

みなさんはどうでしょうか? 健康診断、だれもが一度は受けたことがあるかと思いますが、健康診断を上手に受けて、結果を十分活かせている方は残念ながら少ないのかなと思います。 その原因は「この検査で何がどこまで分かるのか」が分かりにくいこと。また「検査結果の判定をどう受け止めたらいいのか」が良く分からないこと。この2つが大きいのかと思います。 そこでみなさんには、「私自身が健康診断を受けるなら何の検査をするか?」また「健康診断の結果がでたらどうするか」を含めてこっそりお話させて頂きます。

ポイント①

 

「健康診断の目的は症状のない癌と生活習慣病を発見することです」

普段病院に通院されて、診察や血液検査などを定期的にされている方も多いと思います。しかし血液検査や診察だけでは癌は見つかりません。「毎月病院で血液検査をしているから癌は大丈夫、健康診断は受けなくていいでしょ?」これは間違いです。「普段の通院では検査できない癌を早期に発見する」、これが健康診断の大きな役割です。

 

また、病院に定期的に通院をされていない方にとっては、症状のない癌を早期発見する事だけでなく、糖尿病・コレステロール・高血圧などの生活習慣病を発見する大きなチャンスになります。

 

ポイント②

 

「癌をしっかり検査するには、CT検査、超音波検査、血液検査(PSA)などの追加検査も必要です」

通常の健康診断に含まれる血液検査、これには血糖値やコレステロール検査が含まれており、血圧も測ってもらえるので生活習慣病は一般健康診断で分かります。
一方、癌の検査はそうではありません。

 

たとえば肺癌を例にとると、もちろん採血では分からないので胸のレントゲンで影があるかが大切になります。しかし、レントゲンは立体の肺を平面にしてみるので見えない部分が出てきてしまいます。心臓の裏の肺は影になって見えませんし、小さな肺癌もレントゲンでは映らないことがあります。そこで力を発揮するのがCT検査です。5分横になっているだけで立体の詳細な肺映像が見えるので、レントゲンで見えない癌も見逃しません。
肺癌を心配され検査するなら、CT検査まで行うとより安心ということになります。

 
 

ポイント③

 

「検査結果をそのままにして、健康診断の時間・お金を無駄にしない」

健康診断の結果が返ってくるとA、B、Cなどの成績表のような判定がついています。 中には「再検査が必要」「治療が必要」など病院受診を勧めるコメントをもらってことはありませんか?
その場合は、そのまま放置せずにぜひ健康診断結果をもって受診してください。 健康診断結果を拝見し、必要な検査や治療など相談させて頂きます。

 

「コレステロールがまた高いかぁ、去年も一昨年も言われたけど病院にいくのは面倒だな」 コレステロールが高いと何が問題なのでしょうか?痛くも痒くもないですが、問題は血管が動脈硬化を起こしてボロボロになってしまう事です。最も怖いのは、脳の血管が壊れて脳梗塞・脳出血、心臓の血管が壊れて狭心症・心筋梗塞といった突然死んでしまう病気を引き起こす事です。
そこで、当院ではコレステロールの数値だけでなく、実際に動脈硬化がどの程度起きているのかを頸動脈エコーで検査し、動脈硬化がどの程度なのかをしっかり確認したうえで食事運動の指導や、薬を飲むかなどを相談させて頂いています。

 

また病院受診にはなっていなくても健康診断結果の内容が分かりにくい場合もあります。 「白血球が低値ってどういうこと?」「尿潜血がでているった大変なことなの?」「レントゲンで胸膜肥厚ってどういう意味?」 結果だけでそもそもの検査の意味が分からないと、もやっとした不安が残ってしまうことはないですか?こういった健康診断結果で良く分からない点も、ぜひご相談ください。
せっかく受けた健康診断をそのままにしてしまっては時間とお金の無駄になってしまいます、結果もしっかり理解してスッキリ安心しましょう!

 
 

当院では他施設で行われた健康診断結果の御相談も伺います。
健康診断結果をお持ち頂き、分からない点を1つ1つ確認していきましょう!

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