- ・最近、口内炎がしょっちゅうできるのよね。痛くは無いんだけど」
- ・「健康診断で尿に蛋白が出てるって言われちゃった」
- ・「手指や膝が日によって痛むのよね」
- ・「頬や鼻が赤いのが気になるわ」
- こんな症状ありませんか?SLEの症状かもしれませんよ。
「SLE」ちょっと聞き慣れない病気かもしれません。日本語では「全身性エリトマトーデス」といいます、英語の頭文字をとってSLEと呼んでいます。
これは膠原病(免疫細胞が自分を攻撃してしまう病気)の一つになります。免疫細胞は抗体という本来はウイルスなどの外敵を退治する飛び道具(弓矢のイメージでしょうか)を作りますが、SLEの方では自分を攻撃してしまう抗体(自己抗体)がたくさん作られてしまい、体のあちこちにこの弓矢が刺さってしまう病気です。
SLEの特徴としては、どの内臓に悪さをしているかで治療薬の量が大きく変わり、痛みどめだけで良い軽症から、入院で沢山のステロイドが必要な方までいらっしゃいます。
当院ではSLEの早期診断とともに、どの臓器に悪さをしているかを的確に評価し、入院治療が必要な方には膠原病専門の大学病院などに紹介させて頂いております。
外来で治療できる軽症SLEの方、または入院でしっかり治療されてステロイドも減り外来通院ができるようになった方も積極的に診させて頂いております。
症状
- ・痛くない口内炎
- ・脱毛
- ・蝶形紅斑(頬~鼻の赤み)
- ・関節痛
- ・筋肉痛
- ・レイノー症状(寒いところで指先が真っ白くなる)
- ・健康診断異常(白血球低い、血小板低い、尿蛋白)
検査
- ・血液検査
抗核抗体、Sm抗体:上昇 SLEで見られる自己抗体です
DsDNA抗体:上昇 SLEで見られる自己抗体です 治療により低下します
白血球、血小板:減少 SLEでは低下します - ・尿蛋白:陽性
胸部レントゲン:胸水、心囊水、間質性肺炎
治療
①内臓病変(腎臓、肺、心臓、神経など)
ステロイド、免疫抑制剤(セルセプト、プラケニル、タクロリムス、ネオーラル)
最初の治療はステロイドを多く使用するので、専門病院で入院して行うことになります。
治療の結果、SLEがよくなりステロイドが外来で使用できる量(PSL30㎎以下)になりましたら、当院の外来で加療することができます。SLEが再発しないように、症状・検査結果を確認しながらステロイドを減量し、通常はプレドニン5㎎前後を目指しています。
②関節痛、皮疹、レイノ-症状、軽度蛋白尿
多くのステロイドを入院で使用する必要のない症状の方は、当院で治療始めさせて頂きます。
- ・痛みどめ(ロキソニン セレコックス)
- ・少量ステロイド(プレドニン10-15㎎)
- ・プラケニル
- ・血管拡張薬(プロサイリン、ユベラ)