日々の診療で皆さんからよくお聞きする質問や症状などについて、ご紹介していきます。


リウマチは寛解(かんかい)を目指して治療すると聞きました。寛解ってなんですか?

リウマチがお薬を使いながら良い状態になったことを寛解といいます。
寛解にもいくつか種類がありますが、一番の理想が関節エコーでもリウマチがおさまっている「エコー寛解」になります。

ワンポイント解説

「リウマチの治療はとっても良くなって、今は寛解(かんかい)を目指して治療できるようになりました」とテレビや紙面などでご覧になったこともあるかと思います。
寛解は一言でいうと「お薬でしっかりリウマチが抑えられていて状態」になります。(お薬をやめてしまう事ではないのでご注意くださいね)

 

寛解にもいろいろ決め方があります。
昔からあるのはDAS28という基準ですが、√計算があるのでちょっと計算が大変です。
DAS28より新しく、計算も簡単、さらによりリウマチがしっかり良くなっていることが分かるBoolean寛解というのがあるのでご紹介させて頂きます。

1 関節の腫れが1個以下
2 押すと痛い関節が1個以下
3 自覚症状1以下 (一番痛い時を10、痛くない時を0とした場合の今の自覚症状)
4 CRP1以下
4つの項目が全部1以下でBoolean寛解、分かりやすいですね!
当院でもまずはこれを目標に治療させて頂いております。

そして関節エコー検査で関節の中のリウマチが完全に消えて良くなっている状態を「エコー寛解」といいます。ここまでくれば、お薬を減らしていくこともできます。