院長

先月病院で関節リウマチと診断されました。実は母親もリウマチで、手指が変形していくのを見ていたので私もそうならないか心配です・・。進行の早いリウマチってあるのでしょうか?

「リウマチの進行が早い可能性がある4つの注意点」

  • リウマチのせいですでに骨に小さな穴(=びらん)があいてしまっている
  • 関節の中に強い炎症(滑膜炎)がおきている、CRPが高い
  • CCP抗体・リウマチ因子がとても高い
  • 間質性肺炎がある

当てはまる方はリウマチが強く、進行も早いので、早期に生物学的製剤を含めたしっかりした治療がおすすめです。

関節リウマチ

ワンポイント解説:

イラスト

リウマチといってもその強さや進行の速さはお一人お一人異なります。メトトレキサートなどの飲み薬だけで良くなる軽いリウマチの方もいれば、メトトレキサートだけでは抑えきれず生物学的製剤の治療が必要になる強いリウマチの方もいらっしゃいます。大切なのは進行の早い強いリウマチの方は、飲み薬で数か月かけてゆっくり治療しているうちに悪化してしまうので、早期に生物学的製剤なども使ってしっかり治療することです。

「リウマチの進行が早い可能性がある4つの注意点」は、いずれも強いリウマチで進行が速い可能性が高い事を教えてくれます。とくに、「①リウマチのせいですでに骨に小さな穴(=びらん)があいてしまっている」「②関節の中に強い炎症(滑膜炎)がおきている」は関節の変形に直結します。

受診された時に、関節エコー検査をするとすでに骨に小さな穴(=びらん)があいてしまっている方もいます。この小さな穴はすでに小さな骨の破壊が起きていることを教えてくれます。また強い炎症が起きている関節は、今後骨の中にも炎症が波及して骨破壊が起きてくることが予想できます。これらは「関節エコー検査」で良く分かりますので、ぜひご相談くださいね。

画像診断(超音波検査)