「実は20才台でリウマチを発症される方も多いいんです!」ブログ診療所(51)
数か月前から、手首や指が腫れて痛くなりリウマチが心配です。周りの人からはリウマチは高齢の方の病気で、私はまだ20才代だから大丈夫とは言われるのですが・・・」
関節エコー検査で手首や指の関節に強い炎症が出ています。また少し骨の破壊も出てきていますので、進行の早いリウマチかと思われます。ぜひ早めにしっかり治療をしていきましょう。

ワンポイント解説:

イラスト

リウマチと聞くと、70~80才の御高齢の方に起きる病気というイメージがあるかもしれません。実は、リウマチを発症する方が一番多いのは30~50才台の方である事をご存知でしょうか? さらには、20才代でリウマチを発症されるかたも決して少なくなく、リウマチ全体の12.5%で、なんと30~50才台の次に20代でリウマチを発症される方が多いいんです! ぜひリウマチはご高齢の方だけに起きる病気ではなく、実は20~50才台の仕事や家事・子育てなどをバリバリこなしている方に起きやすいというイメージをもっていただけたらと思います。

また20~30台でリウマチを発症された方は、リウマチの勢いが強く手指の変形が進みやすいので、早期診断が特に重要になります。また治療開始後も少しでもリウマチが残っているとそれが長年積み重なって将来的に骨の破壊や変形につながる可能性が高いので、初期からしっかりした治療で完全にリウマチを抑え込む事が大切になります。 またご結婚や妊娠・出産などに合わせて、妊娠・授乳中も使えるリウマチのお薬を選んで治療したりと、ライフイベントに合わせた治療が必要になります。現在では妊娠・授乳中も使える生物学的製剤などもお薬もありますので、安心してください。 20~30才台の方でも、手首や指の腫れ・痛みが気になる場合にはリウマチの可能性を考え、ぜひご相談くださいね。