「足趾の変形にご注意ください」ブログ診療所(49)
リウマチでメトトレキサートを週3錠を処方してもらっています。時々手指が腫れたり、足趾の付け根が痛くなったりしていましたが、そこまで痛くないので痛み止めで様子をみていました。ただ最近、足趾が少し浮いてきて変形がでてきたのが心配です。
ご持参いただいた最近の血液検査では、炎症の数値であるCRPは正常の様ですね。しかし、おっしゃるとおり関節エコー検査で関節の中を見てみると、手指の付け根、足趾の付け根の関節にリウマチの炎症が残っていますね。とくに足趾の関節は強く炎症が残っていて、骨の変形や破壊が出てきています。 実は足趾は腫れていても痛みを感じにくく、普段靴下に覆われて見えないので気が付かないうちにリウマチが進行することがあるんです。これ以上の変形の進行を防ぐためにも、一緒にリウマチのお薬を調整していきましょう!

ワンポイント解説:

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リウマチというと、手や指の痛みがでるというイメージが強いかと思います。 確かに、手首や指の付け根はリウマチの9割の方がに症状がでる関節になります。 ただもう一つ忘れてはいけないのが、足趾の付け根の関節(MTP関節)になります。 実はこの足趾の付け根の関節も、リウマチの9割の方に症状がでる要注意の場所になるんです!
手指の痛みがなくても、足趾の付け根が痛む場合には関節リウマチの初期症状の可能性があるので、ぜひ検査をおすすめします。 またリウマチと診断され治療中の方も、手指の痛みや腫れは症状が出やすく目に入る場所なのですぐ分かりますが、盲点が足趾の付け根の関節になります。手指ほど痛みが感じにくく、また普段靴下に包まれているので腫れが残っていたり、変形が進んできても気が付かないことがあります。

<自分でできる足趾の関節リウマチのチェック方法>

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①親指~小指の付け根をギュッと握って痛みがあるかをチェックしましょう。
②痛みがあればどの指の付け根が痛いのかそれぞれ押して確認してみましょう。

もし押して痛い関節があれば、ぜひ診察の時に教えてください。関節エコー検査でその痛みはリウマチなのかを一緒に確認しましょう。